平成18年8月16日(水) 曇りのち快晴
伏拝岳・行者岳・新山 2130m/2159m/2236m

【 ル ー ト 】

 湯ノ台口(5:40)→(12)滝ノ小屋→(八丁坂)→(52)河原宿小屋→(大雪渓)・(あざみ坂)(60)伏拝岳→(23)行者岳→(25)新山(9:56,10:20)→(20)御本社・御室→(千蛇谷雪渓横断)→(54)七五三掛→(八丁坂)→御田ヶ原分岐→(26)鳥ノ海→(51)千畳ヶ原→(64)河原宿→(八丁坂)→(33)滝ノ小屋→(11)湯ノ台口(16:13)
 
歩行時間:7時間11分、駐車場:湯ノ台口駐車場50台程度、少し下った所にも70台程度の駐車場あり、トイレ:ビジターセンターに有り  

【 メ ン バ ー 】

単       独


  15日の22時に実家の青森を出発、東北道を南下し、北上JC秋田道に乗移り湯沢で一般国道のR13号にでる。ここから県境を越え、真室川で酒田方面に向かうR344号に右折し、八幡町で県道368号線に乗移り、目的地の湯の台口の駐車場を目指す。このコースは昨年に続き2度目である。昨年は雨で泣く泣く、月山の方へ移動した思いも過ぎる。鳥海高原付近からは、前方が黒々とした雲に覆われて鳥海山が見えない(写真1)。駐車場には5時過ぎに到着した。
 既に登山者の車が20台ほど駐車されている。ガスっているが雨になるような雰囲気は無いので、準備し5時40分歩き始める。登山道に入ると石が敷きつめられている(写真2)が歩きにくい。10分弱の歩きで木橋(写真3)が整備された沢を通過し、数分で立派な建物の湯の小屋(山小屋の方に掲載)に到着する。このあたりから色々な花々が咲き乱れるルートになる。
 小屋から先は、かなりガスっていて廻りが何も見えない中の歩きとなる。数回沢を横断するが迷うようなルートではない。従来の湯ノ台口への分岐から北側に方向が変わり、きつい登りになる。周辺一帯は、峠蕗・白山沙参・白山風露・山母子などが咲き乱れ楽しみながら登ることが出来る。「あれ」と思ったのは春の花の岩鏡が咲いていてびっくりする。ゴッーという音が聞こえてくるが、強風が吹いているのかと思ったが、ガスが薄れるとルートのとなりを雪解け水(写真4)が滔々と流れる音であることがわかった。ここから河原宿小屋(写真5)は直ぐであった。
  
河原宿小屋は千畳カ゛原方面と伏拝(フシオカ゛ミ)岳へ直登するルートの分岐地点である。当然、融雪水の水の流れ(写真6)を渡り伏拝岳方面に進むと、この当たりから植生が変化するのがわかった。日光黄菅・白花唐打草・白根人参などが咲いている。ガスの中、黄色い丸印が付けられたルートを徐々に登っていく。水滴が付き趣がある青の栂桜が咲いている。さらに進むと大きな雪渓(写真7)に行く手を遮られる。しばらくは雪渓沿いに黄色い指導表示が有ったが、それもなくってしまった。周辺はガスって見えず、雪渓を横断すべきか、雪渓を登っていくべきか判断に迷ってしまった。そのまま周辺を20分程度うろうろしていると、登山者が登ってきたので訪ねるとこの方も初めてらしく分からないという。途方に呉れていると、ご夫婦の登山者が上ってこられ、この辺から雪渓を横断すると道があり、さらに少し登った所からもう一つ雪渓を横断すると、あとは迷うことない一本道と教えていただいた。
  
単独の登山者は、駐車場に停めていたワゴン車で朝食を取っていた方で山梨から東北山行を行っている方であった。また、ご夫婦は宮城県の方でかなりあちこちの山に出かけているようで、鳥海山は好きな山らしく何度も来ているようであった。せっかく鳥海に来たのだからと言う事で、ご夫婦の提案で「河原宿〜新山〜七五三掛〜千畳カ゛原〜河原宿」でご一緒することにした。
  
30m位の巾の雪渓を横断すると明瞭な道が現れ、少し上ると道が枝分かれしているが、すべて一点に向かっているとの事であった。さらに15m位の巾の雪渓を渡り急な登りの道になり、息を切らしながら上り始める。この辺から山を覆っていたガスが取れはじめ、徐々に真夏の陽が差し出してきた。厚くなりそうである。この登りは伏拝岳への最後の急登であざみ坂というらしく、周りはまた違った花が咲き乱れていて目を楽しませてくれる。
  
3時間で伏拝岳に到着、ここから外輪山の歩きになる。稜線には、岩桔梗・奥北薊・岩袋などが咲いている。ご夫婦が鳥海衾の花を教えてくれる。1cm〜1.5cm位の小さな白い花で、直前までガスに覆われていたことを物語るように水滴が花びらに付き風情を醸し出している。またすぐ近くに全体が濃い紫色の鳥海薊も咲いているが、おせいじにも綺麗な花ではない。岩場の稜線を進むと七高山と新山の分岐である行者岳に到着する。前面に岩がゴツゴツしている新山(写真8)が聳えている。その先には少し雲がかかっていたが月山(写真9)が緩やかな山体を見せていた。
  
ここから新山へ向かうが、急な岩場の道を下ると雪渓が残っていて、水が冷たく美味い。ここからゴツゴツした岩に付いた矢印を目当てに頂上を目指す。新山は昭和37年に噴火した山らしく、まだまだ荒々しい姿を残している山だと言うことである。危険も伴う登りであるが、十分注意して進めば問題がない。10時に新山山頂(写真10)に到着、山頂は10人も登れば一杯となるスペースしかなく、登山者が次から次と記念写真を撮り下っていく。対面には外輪山である七高山(写真11)が、新山側が急落する姿を見せている。また、海に近い山の特徴で北・西側には日本海が大きく広がり、北側には薄っすらとであるが男鹿半島(写真12)が直下には酒田の港(写真13)が望めた。
  
20分程度山頂片隅で過ごしパノラマを堪能する。注意しながら山頂をあとにして、御本社(大物忌神社)・御室(写真14)に下る。かなりの登山者が休憩している。われわれもここで昼食休憩とすることにした。この日のおにぎりは、実家のおふくろお手製で、少し大きめで美味い。30分程の昼食休憩後、11時10分に七五三掛目指して出発する。
  
次から次と吹浦口方面から登って来る方々をよけながら、左に千蛇谷を見ながら下っていく。前方に雪渓(写真15)が広がり、登山者が涼を求め休憩していた。われわれも一休憩し、ここから七五三掛への登りに備える。ここの登り道は少し荒れていて、従来歩かれていた道も崩落している。七五三掛(写真16)は笹に覆われている稜線で、文殊岳への分岐でもある。ここから石の敷かれた木段の八丁坂(写真17)を下るが、前方にこんもりした扇子森が見えている。八丁坂を下り切ると鍋森・千畳ガ原への分岐である。ほとんどの人が扇子森の方に行き、われわれ向う千畳方面に向かう人はまったくいない。
 
緩やかな下りの道を進んでいくと、階段が整備されている箇所に着く。御夫婦がここを一登りすると鳥ノ海(鳥海湖)が見えますよと教えてくれたので、一登りすると円形の湖(写真18)が広がっている。全景がカメラに入りきれないのが残念である。階段を降りて行くと雪渓が残っている小沢があり、水が冷たく美味しく一息付けた。ここから木道が整備された道(写真19)を通り、少し登り返すと万助小屋(二ノ滝口)方面の分岐になり、広がりのある千畳カ゛原が始まる。この原もかなり乾燥化が始まっているらしく、水の無い池塘も見受けられる。原の左側には文殊岳(写真20)が起立している。ここまで歩き始めて9時間、疲れもピークにさしかかって来ている。
 千畳カ゛
原から月山森ヘ最後の登りが待っている。巨石がゴロゴロとした沢地形の急登であり足腰にこたえるが、味噌川草が群生していてホッとする。休み休みであるが何とか登り切る。前方に河原宿小屋のトイレの建物が見え、やっと終わりが見えて来たような気がする。ボタ池(写真21)を左に見ながら小屋を目指し、大雪渓から流れる河のところで今朝通った道に合流できた。ここから小屋は1分程度である。小屋には登山者が数組休憩していた。内一組は新山山頂で出会った方である。今朝はガスって何も見えなかったが、大雪渓と伏拝岳の前衛峰である1822mピーク(写真22)がクッキリと見えている。小屋でピンバッチを購入し、ひと休憩後滝の小屋目指し下り出す。岩がゴロゴロする登山道は歩きにくく、かなりしんどい下りとなった。滝の小屋直前では、今朝見えなかった大きな滝(写真23)があった。16時過ぎに登山口に到着、御夫婦と山梨の単独者に御礼を云い別れた。歩き始めて10時間半が過ぎていて、本当に長い1日であった。
 
今回、山歩きで見かけた花々は『山の花々06−2』に掲載しています。


ル ー ト 上 の 風 景

1 鳥海高原から雲に
覆われた鳥海山

2 滝ノ小屋登山口
から石畳道が続く

3 沢部には
木道が整備

4 河原宿まで沢と
平行に進む

5 ガスに煙る
河原宿小屋

6 雪解けで
水量が多い沢 

7 ガスのなか
雪渓を横断する

8 行者岳から
新山を望む

9 行者岳から遠く
月山を望む

10 狭い新山頂上

11 新山から火口壁と七高山を望む

12 新山から遠く
男鹿半島を望む

13 新山から直下の
酒田港を望む

14 御本社・御室  

15 雪渓残る千蛇谷

16 七五三掛

17 七五三掛からの
八丁坂の下り

18 鳥ノ海
(鳥海湖)  

19 千畳カ゛原直前の
木道区間

20 千畳カ゛原から
文殊岳を見上げる

21 ポタ池

22 河原宿から1822m
ピークと雪渓を望む

23 滝ノ小屋直前
水量多い雪どけ滝


  

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