平成17年7月17-18日(日-月)
曇のち晴-晴
白根隠山・白桧山(途中撤退)・錫ヶ岳(途中撤退)
・前白根山・五色山-皿伏山・白尾山
2410m/ m/ m/2373m/2379m-1917m/2003m

【 ル ー ト 】

 17日
 菅沼駐車場(4:26,12:28)←(75,65)→弥陀ヶ池
 弥陀ヶ池→(16)五色沼→(20)避難小屋→(10)錫ヶ岳・前白根分岐→(41)白根隠山(白桧山・錫ヶ岳断念→(20)分岐→(19)前白根山→(23)五色山→(22)五色沼・弥陀ヶ池分岐→(8)弥陀ヶ池 
 歩行時間:5時間19分、駐車場:菅沼駐車場30台程度、無料、WC無し
 18日
 大清水(4:42)→(45)一ノ瀬休息所→(51)三平峠→(23)三平下→(19)富士見峠分岐→(15)大清水平→(17)第二湿原→(22)皿伏山→セン沢田代→(68)白尾山→(25)自然保護区域境界(マイクロウエーフ゛施設)→(12)富士見峠→(2)富士見小屋→(80)富士見下(12:01)
 富士見下(12:15)⇒(20)大清水(12:35)
 歩行時間:6時間19分、駐車場:大清水駐車場240台程度、有料(500円/日)、WC有り、富士見下〜大清水間:関越交通バス(2便/日)、840円

【 メ ン バ ー 】

単       独


17
  
日光白根山の奧にある錫ヶ岳は、行きにくい山である。今回、この山を極める目的でこの日午前2時前に自宅を出発する。3時半過ぎに出発点である菅沼駐車場に到着する。先着車がすでに2台ほど駐車されている。この時間だとまだまだ暗いため、しばらく車の中で休息していると4時過ぎにうっすらと空が明けてきた。ぼちぼち登山者の車も到着し始めているので、準備をして4時半に歩き始める。
  
弥陀ヶ池までは深い樹林の中のルートで、昨年も歩いていて記憶にはっきり残っている。ブナ・ナラ類やシラビソ類が生いしげる登山道は、この時期御前橘と蕾の蟹蝙蝠のほか草花がほとんど見あたらずその点寂しいが、気持ちが良くノビノビ歩けることにはかわらない。登り切ると前方が開け、そこに弥陀ヶ池(写真1)が水をたたえ静かにたたずんでいた。朝の弥陀ヶ池を眺めながら一休憩する。奧白根山はガスの中でこの先が心配である。ここまでルート的にまだ約4分の1程度進んだに過ぎない。
  
弥陀ヶ池から五色沼までのルートは、今まで歩いた事が無い部分である。緩い勾配を登っていくと、直ぐに白山石楠花(写真10)が目に飛び込んでくる。この後、石楠花は至る所で咲いていて、丁度満開の見頃であった。左に五色山から下ってくるルートを合わせ、下方に五色沼が見えると下りが始まる。黄色い花で蕾が赤い信濃弟切(写真9)が点在する。五色沼に下りきると湖岸を歩く事になる。湖岸の砂礫地には白山風露(写真11)が点々と咲いている。
  
沼を半周し避難小屋方面への登りに入る。途中、沢部に桜(写真12)が咲いていた。20分位の登りで避難小屋に到着した。この避難小屋の水場は、五色沼の辺にあるので、往復35分程もかかることになり、多少遠く感じる。ここで、軽く腹ごしらえをして、錫ヶ岳の分岐へと向かう。小屋の横を進入し前白根方面への稜線に登る。稜線に登り切った所に、錫ヶ岳を示す小さな標識が設置されていた。
  
錫ヶ岳へは標識から西南西に伸びる稜線沿いに進む事になる。所々テープ等が巻かれている雑木林の中を進むが、道は特に不安になる状況ではない。笹に覆われた廃屋(何かの観測でも行っていたものか?)に出るが、ここからは南方側が開けた道になる。廃屋から一登りで、広く緩やかな稜線のピークになる。ここには、石祠とケルンが1基あった。進行方向はガスで見通しがきかない。奧白根山(北側)からガスが頻繁に流れてきている。また、7月だというのに風が強いうえ、半袖では肌寒い。
  
白桧山から錫ヶ岳間には、道が判りづらい所もあるらしいので、これからどうするか悩んだ。周辺に咲いている白花の蛇苺(写真13)や弟切草(写真35)を撮りながら、そしてガスでもやっている日光方面の山々を眺めながら少し時間を潰していると、前方のガスがとれ白根隠山が浮き上がってきたので、これ幸いに白根隠山まで進む事にする。一度鞍部に下り、踏み跡がある斜面(写真2)を登り返す。登りの途中には、目立つ黄色い黄花の駒の爪(写真14)1m位の高さの梅形草(写真15)が咲き誇っている。
  
斜面登り切ると一基大きなケルンに山名板が置かれた白根隠山頂(写真3)に着く事が出来た。山頂から先は、ガスで真っ白であり、これ以上は良くならないように思えることから、ここから先は今回あきらめて、撤退する事にする。山頂周辺には、少ないが峰薄雪草(写真16)と零余子虎ノ尾(写真17)が咲いている。そろそろ引き返そうとしていると、高齢の登山者が一人到着した。私が引き返すと話をすると彼も引き返すことにし、前白根の分岐まで御一緒した。
  
分岐では、まだ8時半であることから、前白根・五色山を経由して弥陀ヶ池に下るルートを取る事にする。前白根までは、緩やかな稜線を歩きながら、最後にガレた急斜面を登ると頂上になる。やはりここでも風が強く冷たいため、ケルンの陰で休憩をとる。ここから五色沼(写真4)が良く見えている。次に五色山へ向うがかなり急な道を下ることになる。途中至る所で華やかな白山石楠花が競ったように花をつけ、一方赤みがかった小さな花の苔桃(写真18)が対照的に慎ましく咲いていて可愛い。緩く長い斜面(稜線)を登り返して五色山頂上に9時半近くに到着できた。山頂は、湯元・金精山方面と五色沼・弥陀ヶ池の分岐でもある。
  
五色山からは弥陀ヶ池へ向うルートをとる。下って行くが、途中、五色沼への分岐で植生再現のために電線で囲う場所を通過し、弥陀ヶ池方面に進む。ここからかなり下った後、蟹蝙蝠が斜面一面に生えている急な登りを進むと広々とした平地にでる。一番奥から下りをほんの少し下ると弥陀ヶ池と五色沼間のルートに飛び出た。ここから弥陀ヶ池は直ぐである。
  弥陀ヶ池では、かなりの方が休憩している。私も適当な岩を見つけ腰をおろした。時間は
11時であり、まだまだ菅沼や丸沼方面からの登山者が到着してくる。小学生の課外授業らしい団体が到着し、賑やかになったので下ることにする。菅沼の駐車場には12時半に到着し、1日目の行程が終了する。
  
この日は、このあと日帰り温泉「花咲の湯」で汗を流すことにして、そちらに向った。花咲の湯は2時間500円であり、なかなか混んでいるが、施設的には良く整備されている。今回は車中泊なため、R120号の路側でトイレがあり駐車スペースが比較的広い鎌田の手前の公共Pに決定した。

18
  
寝坊をして4時過ぎに目覚める。急ぎ「大清水」に向って車を進め、4時半過ぎ駐車場に到着する。4時40分過ぎには大清水を出発した。一ノ瀬休息所までは林道歩きとなる。林道沿いには蕾の四葉鵯(ヨツハ゛ヒヨト゛リ)と紅葉落葉松草が連続して咲いていた。一瞬黄色い花が目に飛び込んだ、良く見ると黄釣舟(キツリフネ)である。一ノ瀬近くでは紫色の靱草(写真19)が数本咲き出していた。45分で一ノ瀬休息所に到着する。
  
一ノ瀬から三平峠へは、山道に入ることになるが、最初は沢沿いの気持ちの良い道である。全ルート、ほぼ木段・木道・石段の道が続く事になる。昨日の今日であり峠までは、体調や足腰の具合も見ての歩きとなったが、多少足が重いことを除けば問題がない。三平峠から三平下までは、木段・木道のみの下りで、沿道には舞鶴草や針蕗(写真34)等が咲いていて飽きさせない。
  
三平下には7時前に到着する。尾瀬沼の向うに頂上付近を雲が覆う燧ヶ岳(写真5)が浮んでいた。ベンチが沢山並ぶ休憩施設の一角に深山柳(写真20)が1本あり、風が吹くたびに綿毛を飛ばしていた。ここで朝食のパンを頬張りながら休んでいると、昨晩宿泊していたと思われる中高年の団体が到着、既に大清水に帰っていく大移動が始まりつつあった。三平下も慌しくなって来たので、水を補給して尾瀬沼湖岸の富士見峠方面分岐へ急ぐことにする。木道を時計回りに進むが、かなり傷みの酷い木道であるとともに、1列しか設置されていない所が多い。…といっても逆に進むルートと違いあまり人が通っていないので特に支障ない。富士見峠方面分岐に7時半前に到着する。
  
分岐からは、本格的な登りの道になる。距離が短い急な登り部分を過ぎると林間の緩い登りが続き、ぬかるむ箇所も多くなってきたので、スパッツを付ける。全行程を通してであるが、道脇には御前橘と銀竜草(写真30)が沢山見られた。約15分の歩きで大清水平(写真6)湿原に着く。大清水平は、乾燥気味な湿原のようであり池塘等は見受けられなかった。…が色々な花々が咲いていて見所のある湿原である。来る人がほとんどいないのが最大の長所である。見受けられた花は、小梅形草・綿菅・朱鷺草・沢蘭・檜扇文目、そして咲き始めの金光花(写真22)・立山竜胆と思えるが変な花?(写真23)そして黄花と白花苦菜(写真24)が咲き誇っていた。
  
ここから、また緩い登りの林間ルートを進むと、大清水平よりは小さい第二の湿原が現れる。ここは、少し標高が高いせいか大清水平とは優先種が異なるようである。檜扇文目と綿菅が多く目立つところである。ふと、木道脇に可憐な赤い花(写真25)を見つけ思わずシャッターを切ってしまった。この湿原を後にすると、これから先はほとんど林間の中の道で、部分的に道幅の広い場所もあり、冬や残雪期は十分注意する必要があるようだ。第二湿原から木柱の指導標が現れると皿伏山頂は近い。
  
皿伏山頂(写真7)には8時半に到着、歩き始めて約4時間が立っている。山頂は、山名板がなければ通り道にしか見えそうにない趣である。山名板は今冬(?)の雪の重さで傾いたのではと思われ、かろうじて建っている。古びたベンチが設置されていて休憩にはもってこいであった。また山頂は、樹林に囲まれ見通しが全然きかないのがもったいない。まだまだ先が長いので5分の休憩で直ぐに出発する。
  
皿伏山頂上から前進すると、南方側が比較的開けて明るく感じることが多くなった。白尾山へ辿り着くまでの中間にセン沢田代があり、かなり急降下するように下る事になる。分岐からここまで逆ルートで最近歩かれた痕跡が続いていて、少し不安なる気持ちを解消してくれている。途中、花枯れ寸前と思われる衣笠草(写真26)を見受けシャッターを切る。セン沢田代の位置は、明確にこことは判らなかったが、下り切り笹藪に覆われ、道が水浸しとなっていた場所と思われた。そこを通過していた時であるが、大きな獣らしい物がこちらの鈴を聞いて逃げる物を聞く、周辺を見渡すが背の高い笹で目に入る事はかなわなかったが、大きな獣だったことはその物音の大きさで間違いなかった。逃げるようにその場を立ち去るが、多少不安もあり、数回振り返りつつ急ぎ歩みを進めた。
  
白尾山への登りはこの行程中、最大難関の登りである。かなり疲れて来ている中での辛い登りとなった。約30分程度登りが続くが、最後の踏ん張りどころと体に言い聞かせ頑張る。ようやく勾配が緩くなるところに辿り着くと木道も敷設され、今までと違い展望がすばらしく良くなる。白尾山頂の手前では、裏白瓔珞がまだ咲いている。
  
白尾山頂には、山名板とベンチが置かれているとともに、展望がすばらしい。ただ遠方はガスっぽくて霞んでいるのが残念である。ここで時間が10時であり、冨士見下のバスの時間が12時15分発である。うまく行くとこの1本目のバスに間に合いそうなので頑張る事にする。15分の休憩で山頂を出発する。
  
歩き始めると直ぐ、前方に冨士見小屋が見通せるとともに、三つ目の湿原が現れる。湿原は標高2000mに近い湿原であり、小さいが池塘も見受けられた。また、珍しいのではと思える赤花立山竜胆(写真28)や赤物(写真29)、毛氈苔(写真31)などが見受けられた。湿原を通り過ぎマイクロウエーブ鉄塔をめがけ歩みを進める。鉄塔は東京電力の管理用の物で、設置場所は、遊歩道の終点でもあった。ここから富士見峠までは林道の歩きとなり、緩やかな勾配で下っている。
  
冨士見峠には10時45分に到着し、バス発車時間まで1時間30分時間があり、間に合いそうなので休む間もなくそのまま歩進めた。以前見た時より新しく見える冨士見小屋をそのまま通り過ぎ、約7km彼方の冨士見下まで急ぐ。林道の歩きはかなり疲れるが、時間的にギリギリのため休まず歩き続ける。なお途中、水場で水を補給し、冨士見下に12時に到着する。
  
冨士見下近くで山苧環(写真32)と糊空木(写真33)が開花していた。バス停にはバスがすでに停車していて、運転手が座席で昼寝をしていた。一言声をかけバスに乗り込むが、発車までお客は私一人で、大清水までも私一人であった。12時半過ぎ大清水にバスは到着し、駐車料金の500円を支払い本日の歩きは終了した。2日続きでかなり疲れた歩きであった。


ル ー ト 上 の 風 景

1 弥陀ヶ池

2 白根隠山

3 白根隠山頂

4 五色沼

5 尾瀬沼と燧ヶ岳

6 大清水平

7 皿伏山頂

8 富士見小屋

9 信濃弟切
(シナノオトキ゛リ)

10 白山石楠花
(ハクサンシャクナケ゛)

11 白山風露
(ハクサンフウロ)

12 峰 桜
(ミネサクラ)

13 白花の蛇苺
(シロハ゛ナノヘヒ゛イチコ゛)

14 黄花の駒の爪
(キハ゛ナノコマノツメ)

15 梅形草
(ハ゛イケイソウ)

16 峰薄雪草
(ミネウスユキソウ)

17 零余子虎ノ尾
(ムカコ゛トラノオ)

18 苔 桃
(コケモモ)

19 靱 草
(ウツホ゛クサ)

20 深山柳
(ミヤマヤナキ゛)

21 (?)

22 金光花
(キンコウカ)

23 立山竜胆?

24 白花苦菜
(シロハ゛ナニカ゛ナ)

25 (?)

26 衣笠草
(キヌカ゛サソウ)

27 裏白瓔珞
(ウラシ゛ロヨウラク)

28 赤花立山竜胆
(アカハ゛ナタテヤマリント゛ウ)

29 赤 物
(アカモノ)

30 銀竜草
(キ゛ンリョウソウ)

31 毛氈苔
(モウセンコ゛ケ)

32 山苧環
(ヤマオタ゛マキ)

33 糊空木
(ノリウツキ゛)

34 針 蕗
(ハリフ゛キ)

35 弟切草
(オトキ゛リソウ)

36


 ハクサンシャクナゲ(白山石楠花)  ツツジ科  学名:Rhododendron brachycarpum 花期:夏  高山の針葉樹林などに生える常緑低木です。葉は,裏面に巻き込んでいることが多いです。内側に淡緑色の斑点のある,白〜淡紅色の花を 5 〜 15 個つけます。
 ハクサンフウロ(白山風露)  フウロソウ科   学名:Geranium yesoense var. nipponicum 花期:夏 高原や高山の草地に生える多年草です。和名は,石川県の白山に多く産することからつけられています。「ハクサン○○」という名前のついた高山植物がかなりあります。
 シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)  バラ科   学名:Fragaria nipponica 花期:春 深山の日当たりのよい草地に生える多年草です。葉は根生し,3 小葉をつけます。白い 5 弁の花をつけます。
 バイケイソウ(梅形草)  ユリ科  学名:Veratrum grandiflorum 花期:夏 高さが 1 〜 1.5 メートルになる大型の多年草。花の直径は 2 センチほど。
 ムカゴトラノオ(零余子虎尾)  タデ科   学名:Polygonum viviparum 花期:夏 高山の日当たりの良い礫地に生える多年草です。花穂は茎の先端につきます。花のように見えるのは萼片でして,花弁はありません。また,実を結ぶことは少なく,下部の花はむかご(珠芽)になるので,この名前がついています。
 コケモモ(苔桃)  ツツジ科   学名:Vaccinium vitis-idaea 花期:春 苔ではなくて,ツツジ科の木です。秋に赤く熟す 7 ミリほどの実を桃にたとえ,全体が小さいので「コケ」という形容詞がついているのです。
 ウツボグサ(靫草)  シソ科   学名:Prunella vulgaris subsp. asiatica 別名:カコソウ(夏枯草) 花期:夏 日当たりのよい路傍・野原・丘陵などに生える多年草です。茎の断面が四角形です。靫というのは,花穂が弓矢を入れる靫に似ているためだそうです。別名はカコソウ(夏枯草)といい,花の後の枯れた穂(一番下の写真)を利尿薬として用いるとのこと。
 キンコウカ(金黄花,金光花)  ユリ科  学名:Narthecium asiaticum 花期:夏 高山などの湿地に生える多年草で,長さ 6 〜 10 センチの総状花序をつけ,黄色い小さな花をたくさんつけます。
 シロバナニガナ(白花苦菜)  キク科  学名:Ixeris dentata var. albiflora 花期:夏 ニガナ(苦菜)の変種とされる多年草です。
 アカモノ(赤物)  ツツジ科   学名:Gaultheria ovatifolia ssp. adenothrix 別名:イワハゼ(岩櫨) 花期:晩春〜初夏 日当たりのよい高山や深山に生える常緑低木です。シラタマノキという白い実をつける植物に対比してつけられた名前です。果実が赤く熟し,甘みがありおいしいとのこと。アカモモ(赤桃)がなまったものとも言われます。岩地などに生えることから,イワハゼの別名もあります。北海道から本州の日本海側を中心に分布し,四国の別子銅山附近などにも野生すしています。若枝には長い赤褐色の毛が生えています。釣り鐘形の白い花が下向きに咲きます。
 ノリウツギ(糊空木)  ユキノシタ科  学名:Hydrangea paniculata 別名:ノリノキ(糊の木),サビタ 花期:夏 樹皮から,和紙をすくときの糊を取るのだそうです。
 オトギリソウ(弟切草)  オトギリソウ科  学名:Hypericum erectum 花期:夏〜秋 物騒な名前ですね。この草を原料とした秘薬の秘密を漏らした弟を兄が怒りのあまり斬り殺したという伝説があるそうです。葉は対生し,透かしてみると黒点がある。日当たりのよい野原・丘陵・山林に自生する。
                ***Botanical Garden から転載***

 ウスユキソウ(薄雪草) キク科 花期:7-8月 名は苞葉の綿毛の白さを、薄く積もった雪にたとえて名付けられたものである。山地帯の上部のやや乾いた草原や岩礫地に生え、高さ25-60センチになる。葉は披針形で長さ4-6センチ幅は約1センチ。頭花にははっきりした柄がある。本州中部以北の高山帯に生えるミネウスユキソウはこの変種で丈が10センチほどで、苞葉が丸みを帯び、頭花の柄がないか、あってもごく短いことで区別できるが、中間型もある。
 キヌガサソウ(衣笠草) ユリ科 花期:6-8月 8-10個輪生する葉も大きいが花も10センチ近くのものもある。1株に1つの花しかつけないが、沢沿いや雪渓近くに群をなして咲くので遠目からでもその存在がわかる。輪生する葉の数が7個以上になると花が咲き、葉の数と花びら(花被片)の数は一致する。花びらの色は白からだんだん赤みを帯び、次に緑色に変わる。名は輪生する葉を昔貴人にさしかざした衣笠にたとえたものとされる。
 ハリブキ(針蕗) ウコギ科 花期:6-7月 葉や枝に刺が生えていて、フキのような大きな葉を持つことからこの名がある。亜高山のやや薄暗い針葉樹林下に生える落葉低木で、高さ0.5-1メートルと小さく、草のようにも見える。茎は針のように鋭い刺が密生し、葉は直径20-40センチで掌状に裂け、鋸歯は鋭くとがる。葉柄や葉脈上にも鋭い刺がある。花は緑白色であまり目立たないが、秋には真っ赤な実をつけよく目立つ。 

  

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