平成16年9月22日(水) 曇時々雨
奥白根山・前白根山・五色山・金精山 2578m/2873m/2379m/2244m

【 ル ー ト 】

 菅沼登山口(5:48)(72)阿弥陀池(46)奥白根山(35)五色沼避難小屋(28)前白根山(20)五色山(20)国境平(16)金精山(26)金精峠(35)R120入口(6)菅沼登山口(13:01)

 歩行時間:5時間4分、山と高原地図13:7時間、駐車場:菅沼登山口50台(無料)WCなし、三角点:白根山 二等「白根山(亡失)」

【 メ ン バ ー 】

単     独


 今回は、日光白根山奥の錫ヶ岳にでかけようとしていたが、朝から1時間寝坊をしてしまった。それでも3時半に自宅を出発、菅沼の登山口に5時半に到着する。駐車場には平日のためもあり、1台の車もいない。今回は、長距離の日帰り山行ということもあり、なるべく必要最小限の軽い荷にしている。前回の一泊山行から較べると、ザックを担いでいない感覚である。予定より1時間遅れの5時50分に歩き始める。
 少しオーバー気味のスピードで阿弥陀池に向って進むが、所々97年に歩いた時の記憶が甦って来る。深い樹林の中のルートで、ブナ・ナラ類やシラビソ類が生いしげ、気持ちが良くノビノビ歩ける感じである。徐々に高度を上げる毎に、勾配が急になってくる。約1時間歩くと勾配が緩くなり、周りも立ち枯れた木が目立つようになると阿弥陀池に到着する。阿弥陀池の周りは、シラネアオイの植栽が行われており、鹿害用に電線で囲われている。
 阿弥陀池で今後の行動について最終判断をする。この日は、既に時間に遅れがあること、冷たい風が吹いていること、奥白根山はクッキリ見えているが五色沼方向の奥の方は雲がかかってこと、さらにルートに不安を抱えている以上、晴れていない事から今回錫ヶ岳は諦めることにする。従って、この日は、奥白根山〜前白根山〜五色山〜金精山を廻る事にした。
 このルートは金精山を除き97年と同じであるが、その時は全行程雨の中の歩きで良い思い出はなかった。阿弥陀で一休み後、奥白根山めがけ歩き始める。座禅山・山頂駅への分岐を過ぎ、いよいよ岩だらけの急な登りとなる。四郎岳が三角錘のきれいな裾野を広げている。後は雲がかかり良く見えない天気である。遥か下方に先ほどいた阿弥陀池が見え、菅沼や大尻沼等も良く見える。山頂が近付いて来た頃、ガスが流れて来始めている。急ぎ山頂まで駆け上がる。
 山頂は、風が強く吹いていてかなり肌寒いが、山頂全景が見渡せた。岩の陰で風を避けながら一休み、また錫ヶ岳は雲中で何も見えず、判断が正しく無理をせず良かったと改めて思った。山頂は、この山以北で一番標高が高いこともあり、風格すら感じられ広々としている。一段下がった所に奥白根神社の社が佇んでいた。十分満足したので、次の前白根山へ向うべく山頂を後にした。
 前白根には、一度五色沼に近い所に建つ五色沼避難小屋まで下り、登り返す必要があった。降りで勾配が緩くなり小木が目立つようになると小屋は直ぐであった。小屋はRC造りらしく、中をのぞくと2階も利用可能で20〜30人が宿泊出来そうであった。小屋の前で奇麗に色づいている紅葉を眺めながら、軽い朝食を取った。紅葉も最後といった所である。
 腹ごしらえを済ませ、前白根へ向けての歩を進めるが、登り口は小屋の左側にあった。斜面をはすに登って行くと尾根に出るが、そこが錫ヶ岳への分岐で小さな標識があった。このあたりから、雲が流れて来るようになる。 時々パラパラ雨となって落ちて来るが、まだ気にする程でない。尾根沿いに笹に被われた道を進んで行くと、国立環境研究所が設置した「酸性雨・大気汚染調査施設」があった。観測項目は、オゾン・霧水・降水・気温・湿度・風向・風速・日射量とのことであった。ここから、登りが始まるがガレていて歩き難いが、頂上は直ぐであった。
 前白根山頂から標識に従って五色山方面に進むが、下り口には黄色の○印が付けられ迷うことはない。疎らに低樹木が生えている斜面を降って行く。時々雲が切れ五色沼が見え隠れする。もうじき五色山頂という所で大粒の雨が落ちてきた。ここでレインウェアを着込み、万全の対策をとる。五色山頂は、細長くケルンや三角点及び宮域を現す石杭等がある。ここから、前回は間違い阿弥陀池に降りてしまったのであるが、標識の湯元方面に進まなければならない。
 湯元方面に進むと背の高い笹に被われた道が下っている。雨は止んでいるのだが、笹で濡れるので雨具は脱げなかった。滑り易い道はを、湯元にそのまま下っているのでないかと不安がつのってくる頃、国境平に到着する。国境平は平というほどの広さはなく、標識がなければ疑問を持つ所である。
 国境平からいよいよ最後の目標である金精山に向う。国境平からさらにもう少し緩い下りを進み、登りに入り直ぐに本日初めて初老の登山者に出会う。金精からの下りに危険な場所があるが注意すれば問題ないことと、山頂までは15分位らしい情報をえる。山頂は、三つの大きな石が露出していた。ここでゆっくり昼食休憩にした。この間時たま雲の切れ間から陽が射すが長続きしない。
 30分で山頂を後にする。歩き始め直ぐ道に亀裂がある場所を通過する。その後、全体的に岩が崩落して危ない箇所が長く続く。雨の日は、落石と滑り易いので通行しない方が良いと思う。勾配が緩くなる頃、突然、RC造りの金精神社が現れ金精峠に到着する。峠で休憩していると、根名草方面から人の声が聞こえて来るので、早々に峠を後にして、菅沼の登山口を目指した。
 峠からの道は、石がゴロゴロしていて歩き難いが廻りが巨樹が多く趣があり、私は好きな道である。道沿いには、花の終わりかけている蟹蝙蝠が最後まで続いている。また、この道は以外と長く続くが、笹が多くなり車の音が聞こえだすとR120への接続も近い。合流点からほんの30m程度車道を歩くと、菅沼の登山口入口で、13時に登山口に到着した。今回軽装であることもあるが、ほとんど疲れ等もなく、全行程足取り軽く終了出来た。


ル ー ト 上 の 風 景


              ***Botanical Garden から転載***


  

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