平成16年9月19日(日)−20日(月) 晴/曇
松ノ木沢の頭・白毛門・笠ヶ岳 1484m/1720m/1852m

【 ル ー ト 】

 9月19日:土合橋登山口(6:00)(108)松ノ木沢の頭(39)白毛門(45)笠ヶ岳(-)笠ヶ岳避難小屋(35)大烏帽子(44)笠ヶ岳避難小屋(13:30)泊

 9月20日:笠ヶ岳避難小屋(7:47)(2)笠ヶ岳(44)白毛門(39)松ノ木沢の頭(88)土合橋登山口(12:49)

 9月19日 歩行時間:4時間31分、山と高原地図16:5時間20分、駐車場:土合橋登山口50台(無料?)WCなし、三角点:笠ヶ岳 三等「笠ヶ峰」

 9月20日 歩行時間:2時間51分、山と高原地図16:3時間10分

笠ヶ岳避難小屋:H2年築、カマボコ型ステンレス鋼製、無人、無料、4人、トイレ・水場なし

【 メ ン バ ー 】

19日:単  独、20日:二人(フー、ナカピー)


 9月19日
 自宅を4時に出発、土合駅でトイレを拝借し、土合橋の駐車場に6時15分前に到着する。既に10台程駐車されている。ザックの中の点検を行い6時に出発する。白毛門沢を渉る前に登山者カード入れがあり必要事項を記入提出して、白毛門沢の鋼製橋を渉る。右側、沢沿いにコンクリート打ちの道があるが、途中崩れていて寸前を登り上段の道に乗り上がる。ここからしばらく進むと緩やかなダートになり白毛門方面への標識が左をさしている。(直進するとハナゲノ滝を通り、赤沢山へ向かう道が続くらしい)
 
標識を左折すると、樹林帯の中の本格的な登りが始まる。ここから結構な急登が松ノ木沢の頭まで続くが、樹木の根っ子と岩の登りで、かなり歩き難いのが特徴である。また、樹林帯の中ということもあり、見晴しが無く疲れを倍加させる。さらに、この日は天気予報に反して晴天で、蒸し暑くてたまらず、汗だくだくになって登ることになった。途中、下方に大きな滝が見えるが、白毛門沢の大滝と思われる。
 少しづつ見晴しが良くなってくると、松ノ木沢の頭は近い。大きな岩がむき出しのクサリ場を登り切ると、頭は直ぐであった。頭付近が森林限界で、前方にジジ・ババ岩や岩場の急な登りが見えている。西側には、谷川岳や一ノ倉岳が上部に雲を載せてドッシリ構えている。東・南側は少し霞んでいるが、日光白根山・武尊山や阿能川岳から吾妻耶山・大峰山ヘの峰々が浮んでいる。景色を楽しみながら一休憩後、白毛門へ向け出発する。 頭から一下りした後、岩場を登りはじめる。一部クサリ場もあるが、危険を感じる場所は無く、意外と登り易い。見えている大きい岩体の左側を登り詰めると、やっと前方に白毛門の頂が姿を現した。「まだ先かぁ」と一言いって休憩タイムに入る。ここに新潟と群馬の単独行の方も休憩していた。新潟の方と山談議で一時愉しい時間を過ごし、白毛門への最後の登りにはいる。
 白毛山頂には、9時40分に到着した。山頂は巾は狭いが東西方向に長く岩が露出している。また今居る白毛門に対して、東側に下って行った所に三角点が設置されていて、その頂を白毛門山と云い区別している。白毛山頂からは、遠くは雲で見え難いが絶景を楽しむことが出来た。谷川はさらに雲が取れて、頂上付近が隠れているのみとなっていて、後少しで全姿を期待できる状況である。先ほどの二人とはここで別れ、私は次の笠ヶ岳を目指し出発する。
 白毛から笹に被われ、幾分ジメジメするルートを降って行く。周辺が背の低い笹に被われた最低鞍部に着く。3年前の同時期に来たときも、ここから笠ヶ岳までの登りがきつかった覚えがある。果たして、今まで比較的問題なく進んできた足どりが重く感じて来た。また身体も何かだるく感じてくる。重装備がズシリと肩に食い込んで来る。それでもどうにかこうにか、ヘバリながらも笠山頂に到着できた。ホッとしながらも、これからどうしようか考え、時間もまだたっぷりあるので行ける所まで進んでみることにした。
 笠ヶ岳避難小屋を通過し、岩場を急降下すると鞍部に到着し、小烏帽子ヘノ登り返しがはじまる。この登りが意外と急であり、闘志を萎えさせていくのに十分であった。それでも廻りの色づいている秋景色にも助けられ、大烏帽子の最高点までは歩を進めた。そこから朝日岳方向は、緩やかなアップダウンを繰り返し、まだまだ遠くに思えてしまい、ここで断念し、笠ヶ岳避難小屋泊に決定する。(笠〜朝日間の半分は進んでいる)
 大烏帽子から避難小屋までは、本当にゆっくりのんびり、休み休み引き返した。小烏帽子の頂からは、馬蹄形縦走の中心である清水峠が良く望め、JRの送電線監視所の建物や直ぐ近くの白崩避難小屋も見える。また左側には異様な形の大源太が緩やかで幅広の七ッ小屋山、そして蓬峠と微かに黄色の蓬ヒュッテも確認できた。一方、峠から右側は緩い斜面が長く続き、ジャンクションピークそして朝日岳に達している。JPの奥には霞みながらも大烏帽子山が三角錐の形を見せている。
 避難小屋には14時頃に帰り着いた。この時間になると登山者の行き来は無くなって、静寂が周辺を包んでいた。避難小屋は鋼製のカマボコ型でユッタリ3人が定員で4人がギリギリの小屋である。この小屋は青山学院大学が仲間の遭難を期に作った物で、難点は水場が無いことである。明日、落ち合うナカピーに場所を白毛門ヘ変更のメールを入れる。暗くなる17時頃までタップリと時間がある。備え付けのノートの書込み等を読みながら時間をつぶす。
 16時頃から北西の風に乗りガスがかかって来た。陽が笠ヶ岳の頂上に沈み薄暗くなってくる。17時頃から水割りを飲みながら夕食の仕度をはじめる。この時間でも他の登山者はみえず、わたし独りの宿泊になった。19時頃まではラジオを聞きながら過ごした後、就寝した。就寝まで3回ほど雨がパラツキ、内一回は小屋を打ち付ける音が結構大きかったが、長続きはしなかった。 

 9月20日
 5時頃目覚めると既に明るくなりつつあった。大小烏帽子方向が朝焼けで鮮やかである。丁度カメラに収めようとしていると、小烏帽子の頂から上空に白い線が昇り始めた。飛行機雲で実は上空ではなく此方に向って来ているのだが、昇っているように見えたのだ。何か幻想的な光景で思わずシャッターを切っていた。6時にナカピーから登り始めたメールが届いたので、白毛門は9時頃と当りを付け暫くノンビリと横になっていた。
 6時半頃から風が強まりガスもかかりだし、生憎の天気になりそうである。7時半頃、登山者が小屋を伺っていった。小屋の中を片付け、7時50分に出発する。笠ヶ岳山頂には、3人の登山者が休憩していた。私は、通り過ぎ直ぐに白毛門に向け降りはじめる。途中休憩していると、彼等が追抜いていった。私も追うように歩き始める。数人笠ヶ岳へ向う登山者と交差する。白毛門には8時半に到着する。
 白毛門には続々と登山者が登って来るが、皆今日天候が良い予想で来ているみたいである。ナカピーから8時40分、松ノ木沢の頭着シンドイとメールが届く。後30分程度である。9時15分にナカピーが到着、妙義以来の再会を喜びあう。しかし、山頂は風が強く吹きさらしでガス状態である。30分程度居て、降りながら風の弱い場所で休憩する事にして下山を開始する。松頭までの中間部の岩場で休憩する。ナカピーが冷たいフルーツとビールを持ち上げて来てくれた。感謝感激である。
 休憩場所から頭までの間にある岩に遭難のプレートが埋め込まれていた。若い二人が遭難したらしい。頭では20分休憩し、土合橋の登山口までゆっくり下山する。白毛門沢で、汗で濡れた体を拭き、サッパリしてから駐車場に向った。ナカピーとは再会を約し別れる。


ル ー ト 上 の 風 景


              ***Botanical Garden から転載***


  

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