平成15年11月16日(日) 晴一時小雨
一ノ字山・留夫山・鼻曲山  1336m/1591m/1655m

【 ル ー ト 】

  駐車(8:42)→(8)見晴台→(5)碓氷峠(熊野神社)→(6)登山口→(19)一ノ字山頂→(55)留夫山頂→(12)コル(林道)→(16)第2ピ−ク→(9)第1ピーク→(4)霧積分岐→(12)鼻曲山頂(大天狗)→(3)鼻曲山頂(小天狗)→(5)大天狗→(12)霧積分岐→(4)第1ピーク→(9)第2ピーク→(12)分岐(林道)→(20)留夫山頂→(55)一ノ字山頂→(16)登山口→(7)碓氷川水源(水神)→(5)碓氷峠→(7)駐車(15:42)
  トータル:4時間41分、群馬の山歩き130選:4時間20分、三角点:一等「長倉山(留夫」・三等「一ノ字(鼻曲)」

【 メ ン バ ー 】
単       独


  この日は、天気予報とうって変わり、朝青空が広がっている。山の虫がうずき急ぎザックに道具を詰め込み車に飛び乗る。行き先は軽井沢の碓氷峠、旧軽から道を間違え別荘地内の細い道を彷徨いながらも到着し、道脇の空き地に車を停める。こちらは日が差しているが風が強く吹いていて、小雨もぱらつくような天気である。

  急ぎ準備をして8時40分には歩きはじめ、まず見晴台に向かう。天気がよければ北アルプスから赤城山まで一望に見えるようであるが、今日は群馬側は晴れているが、長野側が曇っていて見晴らしが悪い。しかし、目の前の妙義山は表も裏もよく見え感動ものである。「見晴台」の表示標識は群馬・長野両県の境に立っていて、この前で写真を撮ると両県を一跨ぎ出来る趣向の様である。

  ここから碓氷峠に建つ熊野神社へ向かうが、数分の距離である。ここには26年前に来たことがあり、神社が県境を境に左右対称に建てられている珍しい場所である。山門と中門(?)のセンター部に県境の標示がしてあるのは昔と変わらない。しかしなかなか立派な社である。ゆっくりしたいが本日の目標が別にあるので、ここで長居をしている分けに行かず登山口へ向かう。

 途中、碓氷川の水源である「水神」へ下る分岐があるが、帰りに寄ることにしそのまま通過する。登山口は神社から10分程度の所で、その少し先で旧中山道と霧積への分岐となっている。登山口には、鼻曲山の矢印が付けられていた。

 足の不安を抱えながらも、元気よく一歩を踏み出す。最初は雑木林の緩い登りをジグザクに登っていく。ある程度登ると、ほとんど平坦に近い尾根を真っ直ぐに進むことになる。道の周辺がやけに掘り起こされた跡があり、イノシシが食べ物を漁った跡と思えた。

 20分ぐらいで一ノ字山に付くが、全く平坦で山頂とは思えない。せめてもの証として有るはずの三等三角点を探すが見つからず唸ってしまうが、取りあえずの目標が留夫(トメフ゛)山で有ることから、捜索を終了し先に進むことにした。(後で点の記を検索すると、40m程度西側入り込んだところに設置されているらしい)

 ここからが展望のよい尾根歩きとガイドブックに書かれていたが、樹木が落葉していない時期であれば、ほとんど展望がないのではと感じた。しかし、平坦に近い本当に緩い尾根歩きである。

 このまま進むとこの尾根の最標高部を西側に巻くように道が下りはじめる。それほどきつくない下りでコルに着くが、ここからの登り返しが少し風化してガレた斜面も少しあり、歩きにくいが特に問題となることはなかった。

 ・・・・といっても、リハビリ山行2回目の私には応える登りである。ほぼ真っ直ぐのルートを息を切らして登り切ると最南端の尾根に取り付くことが出来た。ここからは展望もよくなり、緩い登りの尾根を数分進むと留夫山頂である。

 ここには山頂標識もしっかりしたものがあり、なかなか立派な頂である。展望も群馬県側が良く晴れ渡り見通しがよい。浅間隠山と角落山・剣ヶ峰が良く見渡せた。標識の場所からルート上に5m程度進むと、一等三角点が鎮座していた。

 この留夫山頂で、逆から登ってきた方(中年女性一人)と最初の出会いがあった。(どうもこのルートは鼻曲から南側に下がってくる方のほうが多いようである)

 さてここでさらに先に進むか、ここで引き返すかの判断に迫られた。時間はまだ10時半ぐらいで時間的には余裕がある。しかし、骨折後のリハビリ山行を行っていることもあり、足の方が痛み出しはしないかとの不安もあった。ただ今のところ足の調子はすこぶる良いこともあり、行けるところまで、先に行ってみることにした。

 元気よく鼻曲山目指して下りはじめるが、これが結構きつい下りである。途中で登ってくる中高年の15人程度の団体と行き会うが、挨拶を交わすまもなく通り過ぎる。途中から前方にピークが望めるが、これは鼻曲山ではなく手前の小ピークである。コルに下りきるとそこの直ぐ近くに林道が来ていた。(後で調べると軽井沢町まで通じている様である)

 ここから前方の小ピークを二つ越えることになるが、足はまだまだ調子がよいので、そのまま勢いで登りはじめる。一つ目のピークは樹木により見通しがきかないのでそのまま通り過ぎる。二つ目のピークは多少見通しがあり、日当たりも良い。ここで小休止して最終目的地に出発する。

 下りはじめると、特異な形の鼻曲山大天狗の姿が目に飛び込んでくる。この山は遠くからでもその形で山名が判る山である。下りきった所に霧積温泉側から登ってくる道の分岐にたどり着く。下方から賑やかな話声が聞こえてくる。ここから最後の登りであるが、ガイドブックに急登と書かれているが、それほどすごい登りと感じない。山頂近くにも人人であふれていた。

  大きな団体が大天狗を占拠しているが、様子からもうじき出発するようなので、端でしばらく待っていた。団体が出発する静寂が山頂を包み込んだ。山はこうでなければ行けないと思うのは私だけだろうか。

 山頂から群馬側の山々が霞んではいたがよく見えた。目の前には角落山と剣ヶ峰が手に届くような近さでよく見える。また、浅間隠山方向には、虹が架かっていてはじめて見る光景であり、思わずシャッターを切っていた。ひっきりなしにハイカーが登ってきたが、中規模の団体が到着したので、小天狗を経由して来た道を引き返すべく大天狗を後にした。

  小天狗へは、尾根筋を西に進むと直ぐで、大天狗より頂上らしい頂上である。足跡を残したので直ぐに来た道を引き返す。

 これから下りが多くなるが、一番気になるのが足の状態であるため、ゆっくり時間をかけて下ることにする。すでにかなり歩いていることから、下るときに少し突っ張る感じが気になりだしてきたことと、筋肉が痩せていることからグラツク様な感じが増してきている。

  来た道をゆっくりであるが順調に進め、小ピークを2つ越し留夫山手前のコルを少し下りた林道で風をよけながら休憩することとした。8月以来、久しぶりにストーブを使いラーメンを煮て食べるが、実にうまい。ここで50分程度休憩し、足をのばし痛みの回復にも努めた。

 休憩終了後、今日最後の留夫山への大登りをゆっくりと歩を進める。このころから曇りがちの天気になり、時間的に早いが少しくらくなってきている。山頂を静けさが包んでおり、鼻曲とは格段の違いである。ここから一路、一ノ字山を経由し登山口まで下った。

  登山口から帰る途中に、今朝後回しにした碓氷川の水源に立ち寄る。20mくらい旧中山道を下った所にある水神碑と四角のプールが2つあり、一つからこんこんと水が湧きだしている。冷たい水源の水を汲み家へのお土産とする。また、この水源の水は下流に流れワサビ田を潤していた。最後に一口のどを潤しあとにした。

 朝と違って熊野神社や見晴台には、観光客が沢山見えていて散策等していた。今日は本当に充実した一日であった。    


ル ー ト 上 の 風 景


  

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